学生時代、英語に苦手意識を持ったことがない。むしろ得意な方だとさえ思っていた。
接客のアルバイトでも、外国人客が来店すると積極的に応対したものだ。
品切れの時に「Sold out」では通じず「Finished」と表現するのだと知らされたのが思い出深い。
余談だが「Sold out」と似た表現に「Out of stock」があるが、どの店舗に行っても在庫がない場合が「Sold out」、他の店舗でなら在庫があるかもしれないが、自店では在庫切れなら「Out of stock」なのだそうだ。
ある製造販売の仕事をしていた時、新商品のPOPに「Now on sale」と記載したら「Now available」が正しいと訂正されたことがある。海外では一般的にそう表現するのだそうだ。日本でよく目にする表現って外国人からすると「?」と思うことが結構あるのかもしれない。
日本の英語教育、ちょっと陳腐化しているのか?
そういえば残念な思い出がある。
外国人と酒席で隣り合わせになった時のこと、升で飲む日本酒がたいそう気に入られたようで、実においしそうに升を空にしていた。一升瓶を持って「もう一杯いかがですか?」と声をかけたいが、英語でどう表現したらいいのか思いつかない。一升瓶を構えた私に様子を察したのか「Thank you」と恵比須顔で升を差し出してきたので、2杯目を注ぐことはできたわけだが、なんだか悔しい。
中学生でも「Would you like to have another drink?」ぐらいは言えたはずなのに、頭の中が真っ白だった。
いつの間に外国人相手に緊張するようになってしまったのか。苦手意識はなかったはずだが、緊張は苦手意識を生み出してしまうようだ。
似た現象に人前でのスピーチがあるように思う。
プレゼンを頻繁に行ったり、毎週大人数集まる会議でファシリテーターを務めたりといった機会があると、人前で話すことにまったく抵抗を感じなくなる。緊張などしない性格だと思っていた。
それが、そういう機会が減っていくに従い、たまに大人数の前でスピーチすると緊張するようになった。
緊張がやがて苦手意識を生み出すまでさほど時間がかからず、たちまち話下手が出来上がってしまった。
相手が日本人の場合、少人数であればまだ症状は軽いが、外国人相手では一人を相手に四苦八苦する。
こうして英語負け組が完成した次第である。
やはり度胸が大事なのだろう。出川哲郎の無茶苦茶英語を見習わねば。
さて「おかわりいかがですか?」なのだが、「How about refills?」がスマートでよさそうに思う。
機械翻訳って素晴らしい。